間違いだらけのクルマ選び・2011

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レクサスCTを、ベタ誉め。




5年ぶりに復活した「間違いだらけ」。



今回から、徳大寺さんに加えて、島下泰久さんが執筆陣に加わった。

僕は、評論家の中で、この「島下さん」が一番好きだ。

彼の文章は、ライブ感あふれ、品があって、具体的な記述をしてくれる。


内容が豊富で、密度があるのに、スッ…と難しいことが理解できる感じ。

そう、分かりやすいのだ。


そして、記述が丁寧に良く練られているので、つい何度も読み返してしまう魅力がある。

こちらの→記事を読んでもらいたい。

あなたも彼の実力が納得できるはず。


僕はこのWebCGの記事を読んで、my carの購入を決めたほど。





さて、今回の間違いだらけ。

国産車では、レクサスCTのほかに、

スズキ・スイフトトヨタFJクルーザーを誉めている。

その理由付けもまた、納得できるもの。


そして、この本に書かれている内容は、巻頭のエッセイから、車種別批評まで、

同感できるものばかり。

例えば、VWジャパンの昨今の戦略に疑問(p.42)など100%同意できる。


もっとも、クルマにさほど興味を示さない人達は

この本を手に取ることはないだろう。

いま街中を走ると

1.プリウスを選ぶ「文化人気取り」と、
2.ノロノロ走る老人達と、
3.ミニバン改造車(軽を含む)、みたいのばかり。

「健全な若者達」が、クルマを楽しんでいる、という光景が見られない。


『自分の手足を動かしてクルマを自在に操り、いい汗をかくためのクルマとして選ぶ』

そんな風に、クルマの運転って「楽しい」いうことを「健全な若者」にわかって欲しいと、

僕は街中を運転しながら、いつも思う。


その点、上記の島下さんは、健全な若者にもっと車に興味を持って欲しいという心意気が

文章を読んでいて伝わってくる。

この点も、とても共感できる。

だから僕は、島下さんが書き続ける限り、今後もこの本を買い続けようと思う。



なお彼のこの本における評論は、輸入車に対しては相変わらずのキレと上手さがあるが、

国産車に対してはぎこちなさがある。

まあ、国産車に対しては色んなしがらみがあって仕方ないかもしれないが、

この点だけは徳大寺さんにはまだまだ及んでいないと思った。