ボルボの最上級4ドアクーペ 『SC90コンセプト』




見るのも恥ずかしい、デザイン。




ボルボスタディモデル、『SC90コンセプト』のイメージ画像を公開した。


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非常に大柄な4ドアクーペ、というコンセプト。

これはいま世界的に、お金持ちに大人気だ。

2005年、メルセデスCLSの発売に端を発するカテゴリである。
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そのカテゴリにボルボも進出しようというのか…。

それにしても、今回発表されたデザインスタディSC90コンセプトは

「出来が悪すぎる」と思う。


●まず、オリジナリティが全くないところがダメでしょう。

世にある自動車のデザイントレンドを「はい、集めました」、

どうです?カッコいいでしょう、…みたいな安直さがある。

例えば、ボンネットからAピラーに繋がるライン。

また、前輪のホイールアーチから後部座席へのライン。

さらに、ヘッドライト、リアランプの形状。

その上、エキゾーストパイプの処理。

はたまた、ドアのプレスラインのエッジの付け方、、などなど。

これじゃ、今のデザイントレンドの総合デパートだ。

もう、

見てるほうが恥ずかしい。

これは、プロのデザイナーの作品なのだろうか、と呆気に取られてしまう。。




●つぎに、ボルボの持っていた今までのヘリテッジ(遺産)を全く無視してること。

これも問題だ。

ボルボといえば、実直で、真面目、安全、というイメージ。

このヘリテッジを脈々と大事にしてきたメーカーだ。

それをクルマのイメージとして、顧客が喜んで買っていたわけだ。

クルマとはイメージ商品なのである。


しかも、先日「エリア88」というコミックを読んで、

スウェーデンの国産「戦闘機のエンジン」も供給してる、とのことを知った。
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これは、究極の精密機械イメージではありませんか。


翻って、このコンセプトカー。

どうみても、精密機械イメージには程遠い。精緻というより、大雑把でアメリカナイズ。

そして、訓練された戦闘機ファイターが乗るイメージもない。鈍庸なお坊ちゃんだ。

ましてや、上記に挙げた実直で、真面目、安全、のカケラもイメージできない。


つまり今まで築いてきたボルボのヘリテッジを、

いとも簡単にないがしろにしてるのである。今回のコンセプトカーは。

それが本当に、情けなく…見える。



●ちなみに、このコンセプトカーは2015年発売の予定、とある。

はたして、そんな先に、このデザイントレンドは生きているだろうか?


今、4ドアクーペでコンセプトカーで発表するなら。


①ビッグキャビンだが、それを感じさせないウィンドウ・グラフィクス(窓の形)。

②ハイブリッドなどを搭載できるような車輪配置。

③ウェッジ(楔形)基調でなく、なだらかなライン。
(エッジの効いたデザインの反発で、これが今後のトレンドになろう)

以上の三つは満たしていないとお話にならないだろう。


それを満たしたデザインとなると、こんな感じでしょうかねえ…。

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