見るのも恥ずかしい、デザイン。
非常に大柄な4ドアクーペ、というコンセプト。
これはいま世界的に、お金持ちに大人気だ。
そのカテゴリにボルボも進出しようというのか…。
それにしても、今回発表されたデザインスタディSC90コンセプトは
「出来が悪すぎる」と思う。
●まず、オリジナリティが全くないところがダメでしょう。
世にある自動車のデザイントレンドを「はい、集めました」、
どうです?カッコいいでしょう、…みたいな安直さがある。
例えば、ボンネットからAピラーに繋がるライン。
また、前輪のホイールアーチから後部座席へのライン。
さらに、ヘッドライト、リアランプの形状。
その上、エキゾーストパイプの処理。
はたまた、ドアのプレスラインのエッジの付け方、、などなど。
これじゃ、今のデザイントレンドの総合デパートだ。
もう、
見てるほうが恥ずかしい。 |
これは、プロのデザイナーの作品なのだろうか、と呆気に取られてしまう。。
●つぎに、ボルボの持っていた今までのヘリテッジ(遺産)を全く無視してること。
これも問題だ。
ボルボといえば、実直で、真面目、安全、というイメージ。
このヘリテッジを脈々と大事にしてきたメーカーだ。
それをクルマのイメージとして、顧客が喜んで買っていたわけだ。
クルマとはイメージ商品なのである。
しかも、先日「エリア88」というコミックを読んで、
翻って、このコンセプトカー。
どうみても、精密機械イメージには程遠い。精緻というより、大雑把でアメリカナイズ。
そして、訓練された戦闘機ファイターが乗るイメージもない。鈍庸なお坊ちゃんだ。
ましてや、上記に挙げた実直で、真面目、安全、のカケラもイメージできない。
つまり今まで築いてきたボルボのヘリテッジを、
いとも簡単にないがしろにしてるのである。今回のコンセプトカーは。
それが本当に、情けなく…見える。
●ちなみに、このコンセプトカーは2015年発売の予定、とある。
はたして、そんな先に、このデザイントレンドは生きているだろうか?
今、4ドアクーペでコンセプトカーで発表するなら。
①ビッグキャビンだが、それを感じさせないウィンドウ・グラフィクス(窓の形)。
②ハイブリッドなどを搭載できるような車輪配置。
③ウェッジ(楔形)基調でなく、なだらかなライン。
(エッジの効いたデザインの反発で、これが今後のトレンドになろう)
(エッジの効いたデザインの反発で、これが今後のトレンドになろう)
以上の三つは満たしていないとお話にならないだろう。
それを満たしたデザインとなると、こんな感じでしょうかねえ…。