◆逮捕されるまで 空白の2年7カ月の記録 / 市橋達也

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◆逮捕されるまで 空白の2年7カ月の記録 / 市橋達也




倫理・道徳等は置いておいて、この本は非常に面白かったです。
この現代社会に於いて、携帯、身分証明証、戸籍、本名すら使わずに
指名手配されている人間がどう生きるのか、と言う点は興味深いですから。

逃亡生活は沖縄の離島でのサバイバル生活と西成を拠点とした労働が主です。
離島で釣りやモリで魚を獲ろうとしても獲れない。海水を濾過しようとするも失敗
とかリアル過ぎて感銘を受けてしまいました。TV番組なら大漁でしょうけど笑
ここではヘビや貝を食べたりしています。
その後、やはりカネが必要だと言うことで西成に行くのですが
結論から言うと、訳有りの人間が行くべき場所はやはり西成だという事です。
西成から各地の飯場、と言う黄金ルートは今でも健在なんですね。

あと、この事件ではK察の失態に関しては上手く逸らされてますが
そもそもの始まりは、身柄拘束に行って取り逃したのが原因な訳で
更に非常線を張られた直後に格闘になって逃走されるという二重失態。
逮捕も懸賞金目当ての通報があったから、できただけの話ですからね。
「警視庁24時」みたいなK察大活躍の宣伝番組ばかり流していないで・・略

変な輩が湧いてもウザいので、念の為に書いておきますと
「この本の印税は遺族に、それが不可能な場合は公益に使って貰う」と明記されています。