2.0TSIに試乗させてもらいました。
「エンジン」
ちょっとアクセルを踏んだだけで、グッと前に出る。
そしてアクセルを踏み続けると、ググィイイイと前に出る感覚がつづく。
これは、3リッターの自然吸気エンジンのような感覚だった。
2.0TSIはターボ車なのだが、
ターボラグ?なにそれ?、、みたいな切れ目のない連続トルク。
アクセルを踏んで「ググィイイ~ッ」と来る感覚。
この、シートの下に尻(しり)がズィィと引っ張られるような加速感は、
クセになるかも。。
気持ち良かったなあ…。
「乗り心地」
ここが今回「素晴らしい」と一番感じたところ。
評論家の方々の シロッコ試乗インプレッション では、どなたもこの点を誉めている。
その気持ちが、今回乗って、良~くわかった。
これは「DCC」という先進のサスペンションシステムのおかげ。
繰り返すが、素晴らしい。
このシステムは、ダンパーの減衰力を瞬時にコントロールしてくれる凄いメカなのだ。
私のポロGTIは、路面がいいところでは問題ないけど、、
実際の道路面って、ガタガタでしょ?
もう同乗者が気の毒になるくらいガタビシくることしきり。
しかし、シロッコのこのシステムは。
荒れた路面の時は、「快適な乗り心地」
平滑なところでは、「びしっとした走り」という具合に、切り替えてくれる。
瞬時に。
これはレクサスの電子制御式エアサスのようなものだ。
つまり、大げさに言えばレクサスLS600hの足がシロッコに付いた、と考えればよい。
レクサスは良く知らないが、シロッコのこのシステムは、
「隅々まで気をつかって丁寧に磨かれた」感触がある。
電子制御のくせに、やけにしっくりくるのだ。
とにかく、「すごいんだからもう」としか言いようがない。
シットリしていて、ビシッとしていて、常に運転者のことを考えてくれる思いやりがある、
頭の良い伴侶というイメージか。
心から、この車でロングドライブをしてみたいと思った。
「ハンドリング」
…というほど、乗り倒していないが、「横幅を意識せずに」走れた。
この車は幅広である。1810㎜もあるのだ。
にもかかわらず、私のポロGTIよりも幅を感じずに走れた。
横幅を意識せずに走れる、というのは「走りに優れた車」だということを端的に物語る。
第一条件、といってもいいだろう。
元F1パイロットの中島悟氏も語っている。
「優れたスポーツカーに乗り、ハンドルを握ると、車幅まで神経がいきわたる。
それはあたかも、車が自分自身の肩幅とシンクロするような感覚だ」と。
そう、まさしくシロッコ2.0TSIは、ハンドルを握ると「私の肩幅とシンクロした!」
街中の試乗では、道路脇に違法駐車車両は停まっているし、右折レーンの部分は狭いし、と
車幅に気をつかうシーンが多々あった。
しかし、肩幅とシンクロしたシロッコは。
初めて乗るにもかかわらずなんなく自在に操ることができたのである!
これは、ハンドリングに優れる、と言っていいのではないだろうか?
「総合評価」
★★★ (星三つが満点)
いまだに、手に試乗した時の気持ち良さ感が残っている。
こんなに走りに感激したのは、80系スープラ・ターボに乗って以来だ。