結局、得をするのは一部の資本家だけだから。
GMに、米国政府は4兆8000億円の資金を投入、
カナダ政府等が9200億円の資金を拠出。
仮に再建がうまくいったとしよう。
そうしたらGMは、米国民に「御礼をするのか?」
ありがとう、という気持ちを持って国民に何らかのお返しをするのか?
しないだろう。
儲けが出てきたら、また、バンバンと取締役の給料が増えるだけだ。
今だって、どうせGMの首脳陣は。
GMが再建するのなら「米国民は共同で痛みを抱えて当然だ」と
思っているに違いない。
そして、笑いながらステーキを食べているに違いない。
繰り返すが、今回の米国政府の決定は「一部の資本家を擁護する」ためだけのものだ。
これは将来的に、「良くない先例」となるに違いない。
大企業の役員は、経営が危うくなったら、政府が援助してくれるさ、と思うだろう。
そして世界各国が、この米国の政策を真似しはじめるだろう。
各国の大企業は「政府が援助してくれるさ」と思い、
もし、援助してくれないと「政府は何をやっているのか」と不満を述べる。
なんなんだこれは。
市場原理はどこにいった?
神の見えざる手、はどこに行った?
経営が立ち行かなくなったら、会社は消える。資本家は惨めな思いをして退場する。
これが資本主義の根本ルールだろう?
市場原理、経済活動の自由、などというのは「絵空事」(えそらごと)か?
結局のところ
資本主義というのは間違いだった、 |
ということか。
すくなくとも、歪められて運用されているのは事実だ。
まさしく、アメリカン・イディオット。American Idiot。
イラク戦争開戦なんかより、ずっとイディオット(お間抜けさん)、だと思う。
この政策にたいして、経済学者はどういうふうに評論するのだろうか。
骨太で、健全な評論をする経済学者が、少しでも存在することを祈る。